粘弾性ダンパー

粘弾性ダンパーは、剛性のある粘弾性ダンピング装置です。荷重-変形ヒステリシス曲線には、線形、変形-軟化、および変形-硬化の3つのタイプがあります。その機械的モデルには、分数微分構成関係を適用するモデルと、ばねとダンパーを組み合わせたモデルが含まれ、その減衰力は速度と変位に関連しています。ダンパーの形状には、平面型と円筒型があります。粘弾性ダンパーは、粘弾性制振材と拘束鋼板を交互に重ね合わせて接着したものです。粘弾性制振材に加えて、拘束鋼板と接着剤層があります。後者の2つの材料はエネルギーをほとんど消費しないため、粘弾性ダンパーの損失係数は粘弾性材料の損失係数よりも小さくなります。粘弾性ダンパーの機械的特性は、粘弾性減衰材料の機械的特性と完全に同じにすることはできません。外力の作用下での粘弾性ダンパーの変形は、粘弾性ダンピング材料、鋼板、および接着剤の変形の合計です。

粘弾性ダンパーの用途：
粘弾性ダンパー（VED）は、一般に、斜め筋交い、ヘリンボーン筋交い、梁-柱接合部、トラス下弦材、または隣接する建物の間など、相対的な変形を引き起こす可能性のある位置に配置されます。構造層間で変位が発生すると、粘弾性減衰せん断ヒステリシス変形が発生し、入力振動エネルギーが散逸し、構造の振動応答が低下します。